実は汚れている?バイクシート
常に座っている箇所だからあまり汚れないと思っていませんか?
バイク用のシートは防水性と耐久性に優れ、汚れを弾くものもあるためほとんど汚れないイメージがありますが、実は一番汚れやすい所なのです。
また、ある程度の汚れやシミ程度であれば時間が立つほどに目立たなくなり、「掃除をしなくてもいいか」という勘違いを起こしやすい場所でもあるのです。
気づいた時には「時すでに遅し」なんてことにもなりかねないので、バイクシートも定期的なクリーニングをしていく必要があります。
バイクシートの汚れはとても強固
バイクシートの汚れは皮に染み込んでいるため、表面上の清掃ではほとんど落ちることは無く、表面を拭いたり、バイクシャンプーで洗浄した程度では変わりません。
また、シート皮には防水性や保湿性のある素材が含まれているため、ただ汚れを落とすだけだとそれらの成分まで失ってしまい、変なシミや汚れが出たり残ったりする場合があります。
そこで、バイクシートを洗浄する場合は、専用のクリーナーを使用することをおすすめします。
シートクリーナーを使う際の注意点
シートクリーナーの主成分は界面活性剤やキレート剤です。
これらの成分は洗浄能力が非常に高く、頑固な油汚れや固着した汚れを剥がして落としていきますが、同時に潤い成分や素材の柔軟性も失うというマイナス面も持ち合わせています。
そのため、シートクリーナーを使用するにしても「やりすぎ」は禁物で、汚れの程度によって使用方法に注意する必要があります。
最近のバイクシートであれば、数年で劣化するということは少なくなりましたが、クリーナーの使いすぎによって皮の柔軟性が無くなり、すぐに破れてしまうという事象も起きています。
シートクリーナーで失った潤いを補うためのケミカル剤(シリコン系)が存在していますが、あまりおすすめ出来ません。
シリコン系のケミカル剤は「ツヤ出し、シート保護」を目的として販売されていますので、シートの保護には活用できるのですが、表面がツルツルになりすぎるためライダーの安定感が著しく低下してしまうのです。
安全な運転を行うためにも、シートの安定性は大事なポイントなので、走行時の不安を装うケミカル剤の使用は避けたほうがいいでしょう。
おすすめのクリーナー
いくつかの注意点はあるものの、バイクシートの清掃には「シート専用クリーナー」がおすすめです。
簡単な汚れであれば、ウエスにクリーナーを塗布して吹くだけで簡単にシートの汚れが落ちていきます。
汚れが酷い場合、直接スプレーして数分置いた後、ウエスで拭き取る工程を何度か繰り返しましょう。
長時間の塗布は素材を痛め、シートの柔軟性を失うことになるのでやめて下さい。
シート専用クリーナーは非常に優秀ですが、あくまで「バイクシート」の洗浄用に作られているので、ボディや金属部分には別のクリーナーを使うようにして下さい。