チェーンもメンテナンスが必要
ここ数年でバイクは飛躍的に性能が上がっています。
特に大きな成長を遂げているパーツの一つがチェーンです。
一昔前に比べて耐久性も高いですし、メンテナンスの頻度も少なくて十分良いパフォーマンスが維持できます。
しかし、だからといって全くメンテナンスをしなくてよいわけではありません。
使っているうちに潤滑性が落ちてしまい、そのようになると思うようにバイクが走れなくなるどころかチェーンが切れてしまう可能性もあります。
最近のチェーンはシールチェーンと言われる性能の高いものになっています。
これはもっとも潤滑しなければならないローラー部分にグリスを注入しゴム製のリングがグリスが流出するのを防いでいるものです。
これによってグリスを塗る頻度は減っているのですが、定期的にはクリーニングしてグリスを付けることが必要です。
グリスの選び方
グリスにもいろいろなタイプがあります。
そのため使うのはどういったものが良いのかで悩むことも少なくありません。
わかりやすいグリスの違いとして白いものと透明のものとがあります。
メーカーによって違いはあるものの、基本的には透明タイプはスプレーをしてしばらくは油膜で光沢が着き指で触れると糸を引くような粘りを持っているのが特徴です。
それに対して白いものはスプレーをして少しすると発砲がおさまり揮発性があるために白く固まってしまいます。
どちらもグリスですし効果は同じなのであり、違う点は溶剤の量が違うことと浸透圧が違うことです。
白いタイプにはフッ素が入っているものがありますが、それだけでなく浸透性が違っています。
どちらにもメリットとデメリットがあるので自分に合っているタイプを選ぶことが必要です。
ホワイトタイプは固まることによって飛び散ることがありません。
そのためリアホイールを汚すことが減りますが、固まることでチェーンの隅々まで行き渡ることがありません。
それに対して透明タイプはドロドロですからチェーンの隅々まで行き渡ります。
しかし、チェーンだけでなくリアホイール周りまで飛び散ってしまうので汚れがひどいです。
やはり、グリスは全体にまんべんなく行き渡ることが走行性を高めるためにはとても重要です。
そのため多少周辺が汚れたとしても浸透性を優先ししっかりと全体に行き渡るタイプを選ぶようにしましょう。
使い方としてはメンテナンスをするときにしっかりとスプレーをして噴射すること、そして拭き取ったら一晩おいて乗ることがポイントです。
一晩おくことで溶剤に入っている揮発性が落ち着くので走行中のグリスの飛び散りが抑えられてリアホイールを汚すことも減るので掃除もしやすくなるのです。