クラッチワイヤーを交換する原因
MTバイクでは運転中にクラッチレバーを握ってギアを切り替える操作を繰り返すわけですが、このワイヤーが何かの拍子で切れてしまうことがあると操作ができなくなってしまいます。
それにより走行不能になってしまう場合もあるので、完全に破損をしてしまう前に定期的にメンテナンスをする必要があります。
クラッチワイヤーはそうそうめったに壊れる部品ではないのですが、使用頻度が高い部品であることから使用をしているとどうしてもほつれやサビが発生してしまい、そこから破損が発生しやすくなります。
クラッチワイヤーの摩耗はすべてのバイクで一定ではなく、車種や乗り方、保管環境などにより異なってきます。
そのためクラッチワイヤー交換の目安はエンジンオイルやタイヤのように明確に走行距離や年数は定められておらず、メンテナンスをしたときに前兆となる症状があった場合というふうに言われています。
クラッチワイヤーが破損する危険のある前兆症状としては、使用をしていて普段よりも重みを感じるようになったということがあります。
とはいえもうすぐ破損をするということはプロでも見分けるのは難しいものなので、普段から定期的にチェックをしておき、必要に応じて注油や清掃をしていきましょう。
クラッチワイヤーへの注油は最低でも年に1回程度は行うのがよいとされています。
部分的に破損が見られたり、機能が低下してきたと感じるなら思い切って交換をしてみるというのも一つの方法です。
クラッチワイヤーの交換はお店に依頼をしたときの相場では5000~10000円程度となっています。
ただしバイクの車種によってはかなり複雑な配線をしていることもあるので、その場合は割増で工賃を請求されることもあります。
とはいえフロントエンジンの一般的なバイクであればそれほど作業は難しいものではありませんので、ある程度DIYができる人であれば簡単に交換が可能です。
クラッチワイヤー交換方法、ポイント
クラッチワイヤーの交換の手順としては、ハンドル部分についているアジャスターとともにクラッチアームに接続しているアジャスターを外します。
クラッチレバーに接続しているワイヤーはわかりやすいのですが、クラッチアームの場所は見えづらいこともありますので、その場合は停まった状態でクラッチを握ってみるとクラッチが動くので判断がしやすくなります。
アジャスターはボルトで接続されているのでそれらを両側で緩めてから取り外します。
クラッチアーム側のワイヤーは「クラッチワイヤーステー」という専用の固定金具がつけられているので、取り外したナットとともになくさないように近くに保管をしておきましょう。
あとは既存の配線を忘れないようにしながらゆっくりと抜き取り、新しいものを接続していきます。