冬の必須アイテムグリップヒーター
グリップヒーターとは、ハンドルのグリップ部に電熱ヒーターを利用して手が冷えないようにするアイテムです。
グリップそのものを交換するタイプや、既存のグリップに巻きつけて使うもの、ハンドルバー内部に装着してハンドルバーそのものを温めるものなど様々なタイプが存在します。
その効果は抜群で、「缶コーヒーを握っているみたい」「こたつに入った感じ」という感じで表現されることもあります。
グリップヒーターがあるだけで、過酷な冬のツーリングも快適そのものです。
グリップヒーターを取り付ける注意点
グリップヒーターは消費電力が大きいため、バッテリー負荷がとても大きくなります。
そのため、パワーの強いヒーターを使用するとバッテリー上がりや、ショートして配線が焼けてしまうなどの危険性があります。
使用する際には必ずバイクのバッテリー容量を確認し、電源を取る配線が許容範囲内(ヒューズのアンペア数が適切か、または配線の太さ)であるかをチェックしてください。
消費電力が大きいため、他のアクセサリー電源(ETC、USB電源、ナビなど)との併用は極力控えて下さい。
取り付けの準備
先程の注意点に留意すれば、グリップヒーターを取り付けることは初心者でも難しくありません。
① まずは取り付けのためにグリップを購入しましょう。
(チェックポイント)
1. ハンドルバー径(22mm、1インチなど)グリップの長さ(115/120/130mmなど)
2. グリップヒーターのタイプ(ものによって取り付け難易度は大きく変わる)
3. 消費電力の確認(形状が対応していても、消費電力が大きすぎる場合がある)
② 次に、電源を取る場所と、配線ルートをチェックしておきましょう。
比較的新しい車種であればアクセサリー電源用のコネクタありますが、古い車種の場合は新たに配線を引くか、他の所から配線を割り込ませる必要があります。
バッテリーに直結することが一番の安全策になりますが、使用しない間も消費してしまうため、基本的にはACC(アクセサリー電源、キーをオンにした場合のみ通電する所)を利用します。
今回はヘッドライトリレーに配線を割り込ませ、使用する方法をご紹介していきます。(古い車両の場合は別途リレーを使い他の箇所から取ります)
③ 最後に作業のために準備するもの、やっておくことを確認します。
1. カッター、マイナスドライバー、ウエス、パーツクリーナー、接着剤(グリップ用、通常の接着剤でも可能ですが、特殊素材を使用しているものに限り、専用品が必要)
2. バッテリーのマイナス端子を外しておく(ショートなど不要な事故を防ぐため
グリップヒーター取り付け実践
まずは既存のグリップを取り外しますが、ハンドルに沿ってカッターで切れ目をいれ、グリップを剥きます。
(今後グリップを再利用する場合は、グリップとハンドルバーの間にマイナスドライバーを差し込み、パーツクリーナーを注入し滑りをよくさせながら抜き取ります。)
アクセル側はスロットルコーンがあるため、抜く際にはワイヤーに負荷がかからないように気をつけます。(カッターで切るのがおすすめです)
グリップを取り除いたら、ハンドルバー(スロットルコーン側も)についている接着剤をパーツクリーナーで取り除き、終わったら新しいグリップの押し込み位置決めをします。
この時、進行方向に対して90度の位置から配線が出るようにし、位置が決まったら接着剤をハンドルに取り付けしっかりと取り付けます。
アクセル側はアクセルが回ってしまうので、反対方向に回転させながら押し込むとスムーズに取り付けできます。
また、取り付けが難しい場合はグリップ内側にパーツクリーナーを塗布すると非常に簡単に取り付け出来るようになります。
次に、ヘッドライトリレーカプラーの配線を抜き取りますが、どうしても難しい場合は使用する配線を途中でカットし、間に二股ギボシを割り込ませても大丈夫です。
すべての取り付けが完了したらバッテリーのマイナス端子を戻し、エンジンを始動させ、グリップヒーターを含む全ての電装系が正常に作動するかチェックします。
(グリップヒーターは消費電力が大きいため、エンジン始動時のみの使用に限定して下さい。)
すべてが正常に作動すれば、グリップヒーターの取り付けが完了です。