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12月 232015
 

チェーンと同時に交換を

バイクの駆動系部品として欠かせないチェーンは年数が経つほどグリスが切れてしまって錆がひどい状態になります。
この状態で果たしてきちんと動くのだろうかと感じるくらいに硬くなってしまう場合もあります。

チェーンを動かすために欠かせないスプロケットも、硬くなったチェーンの影響で摩耗が激しくて歯がこぼれて溝が少なくなる場合があります。
こうなるとフリクションロスという摩耗抵抗が生じる原因になるため、正常に動作しなくなる可能性が高くなります。
バイクが正常に動くように、チェーンを交換する際にはスプロケットの交換も同時に行って快適な走行が実現できるようにしてください。

参考:チェーン交換&スプロケット交換方法

スプロケットの交換方法

まずはチェーンを取り外してからスプロケットを取り外します。
チェーンを確認してみると1ヶ所にコマが異なる部分が存在しているのがわかります。
ここのピンをプライヤーなどでつまんで取り外すとチェーンを簡単に取れるようになっています。

ちなみに、古いチェーンを持ってみると元気がないように垂れ下がって見えるのは、劣化によりコマの間が削れてしまって隙間が生じている証拠になります。
新品のチェーンと比較してみるとその違いは一目瞭然で、隙間が生じていないため垂れ下がるような形になりません。
両者の違いを自分の目で確かめてみると、早めに交換して良かったなと実感できるでしょう。

次にフロントのスプロケットを取り外しましょう。
エンジンカバーを取り外すとフロント側のスプロケットが確認できます。
ギアを入れてからボルトを取り外してストッパーをずらすだけでスプロケットが簡単に取れます。
新しいスプロケットに交換をしてフロント側は終了です。

次にリアのスプロケットを取り外してください。
アクスルシャフトを取り除いてからホイールを外し、スプロケットに付いているナットを外すとスプロケットが取れるので新しいスプロケットに交換してください。
スプロケットの交換だけならとても簡単なのがおわかりかと思います。

後は新しいチェーンを取り付けるだけですが、車種に合ったコマ数のチェーンを用意しておくことをおすすめします。
チェーンのコマ数が多い場合にはカットしなければいけないので、手間がかかってしまうのが面倒だと感じる場合には、あらかじめ車種に合ったチェーンのコマ数を把握しておきましょう。
不明な場合にはバイクメーカーや取扱店などに確認してください。

チェーンに付属していた連結部分のコマを取り付けしてピンを付けるだけで良いですが、適度なたるみ具合を確認するようにしてください。
チェーンを掴んでみて振り幅が1~2センチくらいになるように調整しますが、4センチ異常になる場合は走行時に外れる恐れもあるので注意してください。

12月 232015
 

グリスアップで状態が改善!

リアサス周辺からキーキーという異音がするようになったり、動きがおかしいなと感じる場合にはグリス切れの状態か劣化が激しいため本来の役割を果たしていないのかもしれません。
あまり頻繁に行うメンテナンスではありませんが、適宜行うべきなのがリアサスリンクの手入れで、必要な場合はグリスアップを行うべきなのです。
バイクを購入してから一度もリアサスリンクの手入れをしたことがない、リアサス周辺に違和感があるなどに該当する方は、ぜひリアサスリンクのグリスアップにチャレンジしてみましょう。

参考:セロー250のリア周りのグリスアップ(2回目)

リアサスリンクの手入れ方法

まずはアクスルシャフトをゆるめてからジャッキなどを使用してリフトアップします。
高さを低めに調整した方が作業をしやすいと思われます。
チェーンカバーを取り外してからアクスルシャフトを取り外すとタイヤが落ちてしまうので、下に雑巾などを敷いておくか、紐などでタイヤを吊った状態にしておきましょう。
リアタイヤのブレーキキャリパーも一緒に外れてしまうので、落とさないように注意してください。

泥除けを取り外してからコネクティングアームを取り、スイングアームを取り外します。
外した部品はそれぞれ洗浄してキレイな状態になるようにしてください。
パーツクリーナーをかけると面白いくらいに汚れが落ちてキレイになります。
パーツクリーナーの代わりに中性洗剤を使用して洗浄しても良いですが、やはり専用のパーツクリーナーを用意しておくことをおすすめします。

リアサスリンクを取り外してリンクを手で動かして見ると、異常を感じていた場合にはなかなか滑りが悪くなっている場合が多いです。
これは明らかにグリス切れまたはグリスが劣化していた状態だなとわかるほどひどい状態になっている事もあります。
古いグリスをパーツクリーナーで洗ってキレイにしてからグリスアップを行ないます。

この時使用するグリスは何でも良いわけではありません。
できるだけ耐水性に優れていて高荷重耐性に優れているリチウムグリスなどを選択するようにしてください。
グリスをしっかり塗布してから部品を取り外した順番に戻していきます。
この時手順や取り付ける部品を間違えないように注意してください。
初めてリアサスリンクの手入れをする方は、途中で取り付け方がわからなくなる可能性があるため、順番通りに戻せるように工夫して部品を置きましょう。

ボルトを取り付けする際には車種指定のトルクで締めるようにしてください。
事前に指定トルクを調べておき、きちんと測定しながら締めなければ不具合が生じる可能性があるのでご注意ください。
仕上げにはみ出たグリスをウエスで拭きとったら完成です。
実際に走行してみて以前感じていた違和感がなくなったことが確認できたら無事に終了です。

12月 232015
 

変形を直すと見栄えが良くなる

バイクのシートは年数が経つほど変形しやすくなります。
ライダーの体重によりスポンジが押しつぶされて形がすっかり変わってしまうのはもちろんですが、摩擦によって擦れた部分から強度が弱くなり裂けてしまうこともあります。
シートが傷んだまま乗り続けていると、あっという間に劣化が加速してプロに直してもらわなければならないほど痛みが生じる可能性が高くなります。
そうなる前に自分でシートの修正をしてみてはいかがでしょうか。

参考:シート張り替え方法

シートの修正方法

シートを自分でメンテナンスするのは難しいのではないかと思われがちですが、実は他のパーツをメンテナンスするよりも簡単だと言われるほど意外とスムーズに実現するものです。
まずはシートに付いているベルトや金具類を取り外してください。
金具を取り外す際にはサイズの合ったドライバーを使用してゆっくりと丁寧に取り外しましょう。

次にシートの革を留めているタッカー針を取り外します。
マイナスドライバーでタッカー針の間に差し入れるとテコの原理でタッカー針が取れるようになりますが、勢い余って針が飛んでしまうことがあります。
場合によっては目に入って怪我をする可能性があるため、必ずメガネを着用して作業を行ってください。
浮いたタッカー針はニッパなどで丁寧に引き抜くようにしてください。

全てのタッカー針を取り外したらシートの革をはがせる状態になりますが、経年劣化に伴いスポンジに張り付くようになっている場合があります。
スポンジが剥がれてしまうと面倒なことになるので、ゆっくりと慎重に剥がすようにしてください。
シートが破れていてスポンジが濡れている場合などはタオルで水分を吸い取ってから陰干しをしましょう。
直射日光に当てて乾かすと劣化しやすくなるので必ず陰干しにしてください。

スポンジに凹凸がある場合には紙やすりを使って軽くこすると修正できます。
紙やすりでは修正できないくらいの凹凸に関しては、手芸店で購入できるキルト芯を少しずつちぎって凹凸部分を埋めるようにして段差を調整してください。
何度か重ねるようにして調整すると上手に凹凸を修正できます。

スポンジの修正が終わったら防水用のビニールをかぶせてからシート革をかぶせます。
タッカー針の位置を確認しながら仮止めをして、たるみが生じないように慎重にタッカーで留めていきましょう。

この時、ピンピンに張るようにしてシートを留めるのではなく、多少つまむことができるような余裕を残すのがポイントです。
実際に新車で納車されるバイクも多少の緩みが存在しているのがわかります。
あまりきつく張った状態にして留めると、擦れによって革が破れやすくなるので注意してください。

12月 232015
 

ハンドルのブレが気になったら交換を!

バイクを走行させていると、道路は間違いなくまっすぐなのにハンドルがブレてしまうと感じた経験は無いでしょうか?
車線変更をしようとすると、カックンという衝撃を感じることもあって危険を伴う場合もあります。
ハンドルのブレを感じ始めたらステムベアリングが不調になっている可能性が高いと考えてメンテナンスを行うようにしてください。

特に急ブレーキをかけることが多いような運転を頻繁に行っている方はステムベアリングが傷みやすいと言われています。
目安としては一般的に2万キロから3万キロごとに交換とされていますが、ハンドルのブレという典型的な症状が見られたら交換するように心がけてください。

ステムベアリングの交換方法

実際にステムベアリングを交換した経験がある人は一様に「ステムベアリングの交換は面倒だ」と言うのは、古いステムベアリングを取り外すのに苦労するからです。
労力を伴うので面倒だという方もいますが、頻繁に行うメンテナンスではありませんので不調を感じたらすぐに実践するようにしてください。

まずはメーターやカウルなどは作業の邪魔になるため事前に外しておきましょう。
タンクについても作業中にぶつけやすくて凹んでしまう可能性が高いので外しておいた方が心置きなく作業に集中できます。
バイクをジャッキなどで浮かせて作業しやすい状態にしてください。

ステムのベアリングを外す場合には、シールとステムの間にタガネを使って強く打ち込んでください。
予算に都合がつく場合にはベアリングプーラーという工具を用意しておくとステムに傷を付ける心配がないのでおすすめです。
タガネを使用する場合には手元が狂わないよう慎重に行ってください。
ベアリングレース側のベアリングを外す方が大変かと思いますが、自作で取り出しやすく工具を作成して取り出す方法もありますので参考にしてください。

参考:簡単に作れて簡単に取れちゃう自作ステムベアリング外し特殊工具!?

新しいベアリングを入れる際にも専用工具があると苦労しないのですが、わざわざ購入するのも大変なので、ベアリングのローラー部分に当たらないようにハンマーで叩いて圧入しましょう。
ずれないように打ち込むのが難しく、慣れるまでコツがいるかもしれませんが焦らずに落ち着いて作業してください。

無事に圧入が完了したら適度にグリスを塗布して外した部品をそれぞれ元通りにしてください。
外した順番の通りに戻すのが大切なので、順番を忘れないようにしてください。
バイクのメンテナンスでもステムベアリングの交換については難易度が高いとされており、初心者ではかなり苦労すると言われています。
自信がない方はメンテナンスに長けている人と一緒に行うようにして、正しい方法を学びながら実践してください。

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12月 232015
 

エンジンオイルと同様に定期的な交換を

水冷エンジンには冷却液(LLC)の交換が欠かせません。
動力を得るためにエンジンは高温になるため、効率良く冷やさなければ簡単にエンジンは壊れてしまいます。
エンジンを冷やすために冷却液が活躍しますが、何度も温度が上がったり下がったりを繰り返すため期間が経つほど劣化するものです。
エンジンオイルも定期的に交換が必要なのと同様に、冷却液も定期的な交換を心がけるようにしてください。

参考:冷却液(LLC)の交換

冷却液の交換方法

冷却液を交換する際にはエンジンが冷えた状態でなければいけないので、走行させた直後に行わないようにしてください。
エンジンが熱い時に行うとラジエーターキャップの部分から熱い水が噴き出してくるので大変なやけどを負ってしまう可能性があるので注意しましょう。
まずはラジエーターキャップを外し、キャップの裏側を確認して下さい。
ゴムパッキンにヒビが入っている場合には必ず交換しておきましょう。

ラジエーターキャップには冷却液の経路に圧力をかけるという役割があるため、ゴムパッキンも劣化しやすいと言われています。
定期的に確認をして、問題がある場合には速やかに交換するように心がけてください。

ドレンボルトを緩めると冷却液が出てくるので、あらかじめ用意しておいたバッドなどに古い冷却液を受けてください。
冷却液があまりにも劣化していると新品の時とは明らかに違う色になっていることがわかります。
よほど酷使されて劣化が進んだ状態ということは、エンジンを故障させる原因になっているかもしれないと考えて次回からはもう少し早い頻度で交換するようにしてください。

なお、ドレンボルトの位置は車種によって異なるため事前に確認しておきましょう。
フレームの一部分が冷却経路になっている場合にはフレームにドレンボルトがありますし、エンジン本体だけにドレンボルトがある場合もあります。
古い冷却液を全て排出できたら水道水や洗浄剤で内部を洗っておきましょう。

新しい冷却液を注入しますが、その際にバイクに付着しないように注意してください。
万が一バイクに付着するとシミになる可能性があります。
規定量を入れたらバイクをゆっくりと揺らして内部の空気抜きを行って下さい。
これで少し量が減る可能性があるため、足りない分を補充するようにしてください。

冷却液は見た目がオドロオドロしい色をしていることから想像できるかもしれませんが、かなり毒性が高いとされているため、絶対に舐めたりしないようにしてください。
このまま下水に流してしまうと地域の生態系に大きな影響を与えるとされています。
最近は廃棄された冷却液を再資源化処理する業者も存在しているので、近くにあるガソリンスタンドや整備工場などに処理方法をご相談ください。