低速運転時の振動は駆動系に問題がある可能性
バイクはエンジンがシートの下に設置されているという構造上、どうしても振動が大きく感じられてしまいます。
この振動の原因は様々ですのでまずはどういったときに強く振動が感じられるかということを確認してみてください。
振動の原因として考えられることは「エンジン駆動による振動」「タイヤが路面に接する時の振動」「部品の接触による振動」といったことが挙げられます。
このうちエンジン駆動による振動は、エンジンが正常に動いていても起こるものなので、もし普段から振動が気になるのであれば対策としてはハンドル部分を振動をなくすものにするか、グリップやグローブで振動が体に伝わりにくくするのがおすすめです。
しかしそれまでは比較的問題なく乗ることができていたのに、急に低速走行時に振動を感じるようになったということであればそれは駆動系の故障や摩耗が問題であることが考えられます。
エンジン部分の振動が大きくなる原因として考えられるのは、スパークプラグの劣化やエンジンオイルの劣化、エンジン周辺の部品の接続部の緩みといったことです。
古いバイクの場合にはエンジンそのものは順調に動いていても、その周辺にある部品が経年劣化によりガタツキを起こしていることが多いので、それが同じエンジンの動きでも振動を大きくしてしまう原因になります。
一方エンジンオイルやスパークプラグといったエンジンに関連する部品類が劣化をしているとエンジンの動きそのものが滑らかではなくなってしまうので、それがエンジンが動いたときのギクシャク感を作り出すことになります。
振動を強く感じる時はまず基本的なメンテナンスをしっかり行い、部品の摩耗や緩みが起こっていないか丁寧に見ておくようにしましょう。
オーバーホールを考える時期かもしれません
もし特定の部位にこれといった問題が発見されないというときには、エンジンまわりが全体的に劣化をしている可能性があります。
エンジン部分にはベルトやクラッチなど複数の部品が組み合わされているわけですが、これらは長く走ることで消耗をしていきます。
普段から丁寧にメンテナンスをしていても、全体が劣化してしまうのは仕方がないことなのでもし古いバイクで特定のパーツ由来の振動ではないと考えられるなら思い切ってオーバーホールに出してみた方がよいかもしれません。
オーバーホールをすることで、例えばエンジンベルトに堆積してきた汚れを取り除いたり、プーリーの表面の削れを直したりといったことができるのでかなりエンジン環境が改善します。
オーバーホールというとかなり大掛かりで費用もかかるように思うかもしれませんが、部品を大きく交換するわけでなければ1万円程度で行ってもらえます。