HID(LED)ヘッドライトって何?
現在では使用されることが少なくなってきていますが、一番ポピュラーなライトにハロゲンライトがあります。
そのハロゲンライトを大幅に超える明るさと性能で登場したのがHIDライトです。
HIDライトのHIDはHigh Intensity Dischargeの略で、「高輝度放電灯」とも言われています。
そして、HIDに変わる存在として登場したのがLEDはライトです。
LEDライトはLight Emitting Diodeの略で、「発光ダイオード」とも言われます。
両者共に明るいという点が似ていますが、それぞれにメリット、デメリットがあります。
HIDヘッドライトのメリット、デメリット
HIDライトは金属原子高圧蒸気中のアーク放電による光源を使用していて、非常に明るく指向性の高いひかりを放ちます。
通常のハロゲンランプと違い、ヘッドライトバルブの間にイグナイターとバラストという2つの機器を挟み、10Vの電圧を2万ボルトまで昇圧させ放電します。
HIDライトはバラストの性能によって明るさが変わりますが、35wバラストでハロゲンランプの3~5倍と圧倒的な明るさを実現しています。
しかし、部品点数が多いことや、製品によっては耐久性が異なることや、価格が高いなどの理由で導入には注意が必要です。
「メリット」
・ハロゲンランプの数倍の明るさを実現しているため、非常に明るい。
・指向性も高いため、昼、夜問わず他の車両から確認しやすい。
「デメリット」
・部品点数が多いため、バイクのライトに採用するには別途イグナイター、バラストを格納できる場所が必要になる。
・メーカーによって製品のバラツキが多く、信頼できるメーカー以外の製品は非常に壊れやすい。
・本当に使えるものは価格が高い。
・故障した際の判断が難しいので、予め勉強しておく必要がある。
LEDライトのメリット、デメリット
LEライトは少ない消費電力でHIDヘッドライトに匹敵するほどの明るさを実現します。
HIDに比べ、明るさでは劣っているものの、近年の進化、高寿命、シンプルな構造によって、需要が伸びてきているライトでもあります。
「メリット」
・省電力で明るさはHID並なため、電力を気にする方にはおすすめ。
・構造がシンプルで、交換はハロゲンバルブ並に簡単なのでとても手軽。
・LEDの寿命がとても長く、壊れる心配が無い。
「デメリット」
・低価格なLEDライトは実際のハロゲンランプよりも暗い場合がある。
・HID同様、信頼出来るメーカー品以外のものは明るさ、耐久性共に非常に悪い。
・LEDライトは高寿命だが、チップ類が熱に弱いため設置方法次第で寿命は大きく変わる。
・低価格なLEDライトは光が散っており、車検に通らない。
HIDライトとLEDライトを比較
「明るさ」
HIDが一番明るく、LEDライトはHIDに比べると若干暗く感じますが、両者共に素晴らしい明るさです。
「照射範囲」
LEDが線の様な光源を放っているに対し、HIDは全体を照らすようにしっかり明るくなっています。
HIDはハロゲンランプに近い光り方をしています。
「どっちがおすすめ?」
圧倒的な明るさが必要ならばHIDです。
ただし、HIDは部品点数が多く、別途格納スペースが必要なため車両によっては取り付けが難しい場合があります。
そういった車両にはシンプルでしっかりとした明るさを保っているLEDがおすすめです。