塗装面のくすみは微細な傷が原因
買ったばかりの新車なら、どんなバイクもぴかぴかです。
しかし、どんな高いバイクでどんなに大切に乗っているつもりでも、時間が経つとそのぴかぴかがだんだん薄れていきます。
乗り物として屋外で使っている以上は仕方のないことですが、塗装面のくすみはどうにかならないものかとお悩みのライダーは少なくないでしょう。
ぴかぴかだった塗装面が白く濁るようにくすむのは、表面についた微細な傷に光が当たって乱雑に反射するからです。
このくすみを取るには、傷に当たる光の反射を整える必要があります。
具体的には、コンパウンドという研磨剤を使って傷の角を削り、丸くすることが一つです。
そのうえで、傷の中に溜まった汚れを除去し、そこに樹脂(レンジ)を充填することで傷に当たる光に反射をきれいに整えることができます。
するとくすみがなくなり、新車のときと同様のぴかぴかの輝きが復活するのです。
塗装面の磨き方
表面に塗装処理がされているパーツの場合、塗装面専用のコンパウンドを使います。
微細な傷であれば、コンパウンドを使って磨くだけで傷があるかどうかわからないレベルまで目立たなくすることが可能です。
ただし、いきなりコンパウンドで磨く前に、下準備を忘れないようにしましょう。
まずは磨く表面にほこりや汚れが付いていないか確認してください。
ほこりや汚れがついている状態でコンパウンドを使って磨くと、それら異物を塗装面にこすりつけることになってしまいます。
傷を目立たなくするつもりが、かえって傷を増やすことになるため注意が必要です。
できれば、塗装面を磨く前に洗車をしておきましょう。
また、磨くうえで邪魔になりそうなパーツはあらかじめ取り外しておきます。
パーツを取り外すのは面倒ですが、パーツがあると手の届かないところも出てくるでしょう。
すると、磨いたところと磨いていないところでムラができて、きれいにするつもりが逆にアラを目立たせることになってしまいます。
余計なパーツを外して洗車が済んだら、いよいよコンパウンドで磨きます。
まず、ウエスやクロスにコンパウンドを少量取ってください。
小豆大の粒を3滴ほどで十分です。
燃料タンクを磨く場合、ある程度力を入れてコンパウンドを塗り込むように磨きます。
次に、きれいなウエスやクロスを使って乾拭きです。
微細な傷がなくなり、タンク表面に輝きが戻ったでしょう。
これだけでバイクの印象が大きく変わります。
スクリーンや、メーター、灯火類に使われている透明の樹脂製パーツも磨いておきましょう。
傷が目立たなくなるだけでなく、視認性が上がって安全性の向上にも寄与します。
ただし、透明の樹脂パーツ専用のクリーナーを使ってください。
また、タンクなどと比べてデリケートなパーツなので力をこめてごしごしこするのはNGです。
なでるように優しく磨いてください。